余所者-よそもの-【 3 】



獏は再び眠ったカナコを一瞥すると、立てた親指を後ろに倒した。


「そこの色ボケ二人組。話がある、コッチ来い」


そう言って踵を返し、奥へと歩き出す。

当然二人はついてくるはず。


が、一向に足音が聞こえてこない。

そればかりか。


「さっさとかぁこから離れろ」

「お前が先に離れろよ」

「お前が離れたら俺も離れる」

「お前にはママよりあの汚ぇオッサンがお似合いだ。先に行け」

「だいたい『ママ』ってなんだ、気持ち悪い。二度と呼ぶな」

「お前だって『かぁこ』ってキモイんだよ」


獏は後ろを振り返り、「いい加減にしろ」と、げんこつを二つ落とした。


しぶしぶカナコから離れた二人。

カナコの眠る休憩室の隣にある調合室に移動した。