「お前らね、そんなジロジロジロジロ張り付いてても、病人は元気になんねぇの」
「………」
「お嬢ちゃんは目を覚ました。安心したろ?っつーことで、一回出ていけ。暑苦しい」
ここは獏のラボ。
森の中にひっそりと存在する、旧食品工場の地下室。
カナコはベッドの上で、点滴に繋がれていた。
ユキと千景はリビドーを出たあと。
一度はカナコを病院に運び、必要な処置を受けさせた。
幸い、命に別状はなかった。
千景はすぐさま獏に連絡を入れた。
カナコの状態を伝えたあと、
「お前の薬のせいで、大切な人が死にかけた」
そう文句を言うと、獏はぶち切れ。
用法用量を守らせなかったことや、そもそもかなりの無茶ブリで薬を練らされたことの怒りを端的に「ぶっ飛ばすぞ」の一言にまとめた上で、
「連れてこい」
――と、今に至る。


