余所者-よそもの-【 3 】



――カナコは、深い夢を見ていた。


一面真っ白な、白銀の世界。

雪の中。

たった一人、佇んでいる。


……寒い。

そう肩を寄せれば、やけに薄着な格好に気が付いた。


白のキャミソール、下はパンスト一枚。


どうしてこんな場所に、こんな格好で。


不思議に思っていると、キン、右手の中が冷たい。


「………」

恐る恐る、握りしめていた右手を開く。


何もない。

なのに、とても冷たい。


「痛いね」


どこからともなく、声がした。


カナコは首を横に振る。

だって、痛いとは思っていなかった。


ただ、冷たいだけ。

冷たくて、冷たくて、沁みているだけ。


「かぁこ」


名前を呼ばれた。


「ユキさん」


そう応えた。

すると、ズキズキと右手が疼いた。


……あれ。


「……痛い」


ユキさん。

痛い……痛いよ。



「ユキさん」


――帰りたい。