たしかに、シトウ側の警備は奇跡かと思うほど手薄だった。
こちらがもし大勢で動き出せば、警戒をされ、かえって余計な戦力を呼んでしまうかもしれない。
だから、ユキの言う通り。
こちらも最小限の人数で乗り込む。
千景はデックを連れた。
ユキはサンコンを連れた。
「ユキさん。時間です」
時計に目を落としながらそう言ったサンコンに、四人は一斉に走った。
リビドーの迷路のような細い路地に突入する。
いつもはわらわらとシトウの人間が出てくるにも関わらず、やはり極端に数は少なかった。
足止めはデックとサンコンの二人で十分。
ユキが静かに指示を投げる。
「サンコン」
「承知しました」
千景が短く指示を投げる。
「デック!」
「あいぃ」
サンコンとデックの二人が、大暴れを開始。


