余所者-よそもの-【 3 】



「……シド、血が出てる」


ぽつり、と呟けば、シドが私を抱きしめる。

血の匂いが、濃くなった。


「ああ。俺んじゃねぇよ」

「………」


その嫌な匂いに、身を捩った。

放して、と抵抗すれば、シドの腕の力が強くなる。


「シド、着替え……」

「もっと感じてやれよ」

「………」


「野間が、かわいそうだろ」


……どういう意味?



「野間くん……?」

「ああ」

「野間くん、どこ?」


血の匂いが、私を包む。


「血……」

「野間のだ」

「なん……で?」

「………」

「野間くんの、血が……どうして――」


「殺した」


……今。

なんて……?


頭が真っ白で、だけど呼吸だけが乱れた。


はっ、はっ、はっ。

息を吸うたびに、血の匂いがする。


シドは「落ち着け」と、宥めるように私の背中を撫でた。