余所者-よそもの-【 3 】



「…………コ」


誰かが、私を呼んでる。


「カナコ」


だれ?

でも、瞼が重い。


起きたく、ない。


「カナコ。起きろ」


ぐん、と腕を引かれ、上半身を起こされる。


「………」


薄目を開ける。

また、閉じる。


酷く、眠い。


ふいに、プン、と何かの香りが鼻の奥を突いた。


なんだろう。

瞬きの瞬間に、鮮やかな赤が見えた。


もう一度瞬きをして、次はもう少し長く視界を保つ。


「……血?」


目の前のシドのシャツに、点々と血のようなものが飛んでいた。