余所者-よそもの-【 3 】



僕は袋の中の薬を、手に取った。


「カナコさん」

「………」

「カナコさん」


返事はない。

だけど目は向ける。


「触るっすよ」


脱力する彼女の背中を、片腕で起こす。


「………」


紙に書かれた通り、薬を飲ませる。


上下する喉。

やがてゆっくりと瞬きを繰り返して、僕を見る。


飲み込む動作に引っ張られるように、ゆっくりと意識が浮上した。


だけど、カナコさんは特に何か言うでもなく。

おもむろにベッドの下に転がったペットボトルを手に取った。


まるで『足りない』とでも言うように、水を飲む。


「………」


もう、その水に。

ドラッグは潜んでいない。