余所者-よそもの-【 3 】



「………」



――『あなたはいつだって、紫藤さんの弱さを許さない』


さっき、多夜さんに吐いた自分の言葉。

紫藤さんの弱さを許さなかったのは、何も多夜さんだけじゃない。


僕だって。

この街の皆だって。


自分たちの弱さを、紫藤さんに押し付けるだけ押し付けて。

崩れ落ちていく紫藤さんに、手を差し伸べることすらできない。



どうすれば。

紫藤さんを、治せるんだろう。



多夜さんも、わからないようだった。

紫藤さん自身も、きっと止まれない。


このまま暴走を止められず。


たとえば。

万が一にも。


紫藤さんが、カナコさんを死なせるようなことがあれば。

それこそ、あの人はもう二度と立ち上がれなくなるだろう。



……かといって。

誰が今の紫藤さんから、カナコさんを取り上げられる?