余所者-よそもの-【 3 】



「あんたは地下の売人だ。これが無害なワケがない」

「怪しいと思うならお前の腹で試せ」

「……嫌っすよ」

「勇気がないなら、あの人にそのまま与えろ」

「………」


言葉が詰まった僕は、押し付けられた袋をなんとなく開いた。


中にはたくさんの粉や、錠剤が詰まっていた。

その中の一つを手に取れば、地下の売人が勝手に説明を始める。


「それは差し替え用」

「差し替え?」

「あの水に入ってるネタとすり替えろ。見た目は合わせてある」

「………」

「たぶん、合ってる」


……たぶん?


待て。

この男は、いつ、どうやって知った。


紫藤さんが水にドラッグを仕込んでいることを。

それだけじゃない。

ドラッグの正体までも。


「………」

僕は驚きを隠せなかった。


本当に、言う通りだった。

目の前にあるそれは、紫藤さんが仕込んでるものと見間違えるほど、色も形も全く同じ。


「残りの薬は、あの人を少しでも楽にするためのものだ。飲ませ方は書いてある」


……何者だ、コイツ。

戸惑いのまま、地下の売人を見た。