余所者-よそもの-【 3 】




吐き捨てて、バイクに跨ろうと足先の方向を変えたときだった。


――ガサ……

胸元に、何かが押しつけられる感触がした。


見れば、茶色い紙袋だった。


「……なんです、これ」

「薬だ」

「クスリ?」


何のつもりだ、と睨みつける。


「あの人に、与えてほしい」

「は?」

「ドラッグの苦痛を和らげる。全く無害のものだ」

「………」

「意識もとびとびだったし、まともに眠れてないはずなんだ。栄養もとれてない」

「意味がわかりません」


この男はドラッグをさばく側の人間。

それがまるで、ドラッグに蝕まれた人間を救う薬を用意したとでも言っている。