「なんのつもりっすか」
「このまま人目につかないところまで走れ。話がある」
まぁ、どうせこの間の話の続きだろう。
――『……なぁ。お前も助けたいんだろ』
――『だったら、手を貸せ』
地下の売人がフルフェイスのメットでわざわざ顔を隠しているのは。
シトウの誰かに、接触を見られないため。
僕への、配慮。
「………」
僕は溜息をついてから、進路を変え。
人目につかない場所まで遠く、バイクを走らせた。
――深夜、閉店したパチンコ屋の広大な駐車場。
奥の、物陰。
バイクを停めると、後ろに乗っていた地下の売人が先に飛び降りる。
それを確認してから、僕もエンジンを切り、バイクを降りた。


