余所者-よそもの-【 3 】



「……指図をするな」


ユキは潤の手を逃れ、行き場のない怒りを込め、拳を地面に叩きつけた。


「………」


ガラス玉のように透き通った瞳は千景を正面から映し。

まるで千景の覇気ごと呑み込んだかのように、瞳の中で混ざり合わせると。



……得体の知れない妖しい光が、ここに生まれた。




「お前が、俺に従え」




――ユキは鍵で、千景は扉。


二人が手を組んだ、瞬間。




『シトウの足は三本足。どれが欠けても共倒れ』


糸冬町で、まことしやかに囁かれてきた言葉。


シトウの紫藤による支配以降。


長らく続いた均衡が、今……




――初めて、崩れた。