――一方、その頃。
デックは困惑していた。
「ああん?どういうことだぁ。これぇ……」
遅い昼飯をのんびり食べている最中、突然スマホに届いたおもちゃ箱の警報の通知。
住人からも着信が入り、おもちゃ箱で火災と、露天街が暴れていることの報告を受けた。
慌てて現場に駆けつければ。
おもちゃ箱までの道のりを阻むように路地を埋める、露天街の武装派たち。
デックはわからなかった。
何が起きているのか、ちっとも頭が追いつかない。
まして、突然。
露天街の人間でつくられた人の壁を割るようにして現れた、巨大な怪物。
飛び出してきたリンコに、もっとわけがわからなくなる。
「ええええぇぇ……!!」
リンコを目の前にしたデックは、身が竦んだ。
前回、思うように遊べなかった相手。
出来ることならもう二度とやり合いたくはなかった。
瞬く間に距離は詰まり、――ブォン、と顔面のすぐ傍を走った、大きな拳。
これに殴られればひとたまりもないことを、身体はよく覚えてる。
「なんなんだよぉ……!!」
仕方なく応戦するデックに、容赦ないリンコの拳が襲い掛かった。


