余所者-よそもの-【 3 】



リンコはサンコンを諭すと、前を向いた。

持ち場である南側が、やっと動く。



「さぁて。こちらもそろそろ……」


肩を鳴らしていた時だった。


迫ってくるZ地区の住人の中。

リンコは見つけた。


ひと際目立つ、背格好。

細くて、長い、高身長。



――デック。


「………」


リンコが潤の持ち場を差し替えたのは、二つ理由があった。


一つは、潤に伝えた通り。

ユキには一人、誰かをつけなければいけなかった。



二つ目の理由は――……


デックとの遭遇率が最も高いこの場所を、得るため。


事前情報で知った、デックの居場所。

おもちゃ箱を目指すなら、潤の持ち場を取るのがベストだった。



「……オイ、クソノッポ野郎ォ」



リンコはずっとこの瞬間を待っていた。


カナコがマンションから連れ去られたあの日。

大切な仲間一人守れなかった、無力で不甲斐ない自分自身にずっと吐き気がしていた。


絶対に、この手で落とし前をつける。





「今度こそお前を……ブチのめす……ッ!!!」