余所者-よそもの-【 3 】



「………」



すると、部屋の外から大きな物音が響いた。


デックの声が聞こえる。

誰かとやり合っている。


目の前のママに呆然としたまま、僕は悟った。

……タイムオーバーだ。



僕は静かに立ち上がり、一人部屋の外に出た。



「どうも朝から……きな臭いなと思ってたんすよ」



そこには、デックを足で押さえつける――野間が、いた。



僕は姿勢を低くして構えた。


まだ、間に合う。

なんとか、する。


野間一人なら、倒せる。



「………」


だけど動くことを躊躇した。

デックを足元で大人しくさせながら、何かを考えるように床を見つめる野間。


やけに落ち着き払ったその仕草に、違和感を覚えた。



……なんだ、コイツ。

僕は侵入者だぞ。