余所者-よそもの-【 3 】




頭の中が真っ白になる。

震えがヘソから、指先までじわじわと広がった。


知っている。


この状態は、何が起きているか。

僕が……誰より知っている。



――ドラッグが、彼女を蝕んでいる。



瞬間。

ブアア、と、とてつもない怒りが込み上げた。


うなじの奥からマグマのような熱が吹き出して、僕の全身を呑み込んでいく。



紫藤。

紫藤、紫藤、紫藤紫藤紫藤紫藤………!!



右手をグラグラと握りしめた。

肩から腕に痛みが走る。


あの敗北の記憶。

ママを守り切れなかった腕の痛みが、カッと熱くなった頭を冷静にさせた。


……助け出すんだ。

今、すぐに。


ドラッグなんかに、この人の心を喰わせてたまるか。

紫藤なんかに、この人の笑顔を奪わせてたまるか。