余所者-よそもの-【 3 】




「よ!」


軽く左手を上げると、ただでさえ愛想のない顔を不機嫌に歪ませた。



「まぁじで……ブチ殺してぇよ。毎度毎度、約束の時間を守らねぇなぁ?てめぇはよぉ」

「毎度そうなんだから、そもそも遅れるモンだと思って予定を組めばいいだろ」


耳の穴をほじりながら言い返した僕。

鬼切はデスクに置いた茶色い紙袋を鷲掴みにして凄んでくる。


「どうやら依頼のコレ、要らねぇようだな?」


今にも握りつぶされてしまいそうな袋。

僕は――ガシャ、と音を立てて、手早く奪い取った。


鬼切は「ふん」と鼻を鳴らすと、空いた手でデスクにあったマグカップを持ち、口をつけた。

ズルズルと音を立ててすすられるそれに、コーヒーの香ばしい香りが部屋に広がった。


「毎度どうも」


ガサゴソと茶色い袋の中身を確認する。

沢山の錠剤と粉薬がこれでもかと入っていた。


内容は――対ドラッグ中毒者用の緩和薬。