余所者-よそもの-【 3 】



――――……
――………


――千景は、夢を見ていた。



冷たいコンクリートで囲まれた地下室。

六畳ほどのスペースに、壁に固定された簡素なシングルベッド。

簡易の洋式便器に、水の出る蛇口が一つだけ。


この牢屋みたいな部屋で、僕は今日もギリ生きている。


「ウウウ……」


白い頭を掻きむしると、爪の間に白いフケが挟まった。

不潔な爪先をじっと眺めていると、目の前の鉄扉がギイイ、と音を立てた。


小さく開いたのは、鉄扉に設けられた小窓。

そこから、白いプラスチックのトレーが静かに差し出される。


「飯だ」


トレーに乗るのは、ステンレスの食器に入った食事。

ホクホクと湯気を立てるそれを手に持っているのは、ヒゲ面の無骨な男。


「おうおう。ものの見事に死にかけてんな、お前」


わずかに笑うこの男は、僕の命綱。