余所者-よそもの-【 3 】




今日もシドがいない。

彼がここを出てから、どれくらい経ったっけ。


日付の感覚も、時間の感覚もだんだんとなくなってきた。

毎日がとてもふわふわとしていて。


考える、ということをいつからかやめてしまったように思う。


彼が居ない時間は、退屈だ。


何より、お腹が空いた。

空腹を紛らわせるように、水を飲んだ。


この部屋にある口にできるものは、やっぱりペットボトルの水だけ。

がぶがぶと、喉に流し込めば、あっという間に空になった。


お腹は少し満たされて。

なのに、飲んでも飲んでも、喉だけが異様に乾いた。


「………」


お腹が重くなると瞼も重くなってくる。

瞼は重いのに、頭の奥だけがずっと起きていた。


退屈だ。

退屈だ。


ドアに手をかけた。

扉は、開かない。


「あ、そうだ」


思わず独り言を漏らす。

何度も、確かめたのに、いつもすっかり忘れてしまう。


部屋の扉には、いつの間にか鍵がついていた。

外側からしか開かない鍵だった。


ずっとここにいたのに。

鍵がつけられたことに、ちっとも気が付かなかった。


……変なの。