余所者-よそもの-【 3 】



始まりは、雪の日。


ネオンの灯りが一つ、また一つと落ちていく。

夜が終わり、朝が始まるまでの、その狭間。

街から全ての色が消えたとき。


それは、俺の前に突然現れた。


「………」


いつも通りだった。

鳴り止まない電話。

勝手ばかり言うトチ狂った連中。

クソくだらねぇ揉め事。


俺は、試されていたのかもしれない。


だって、交差点のド真ん中。

真っ白な雪の上。

純白のワンピースを汚す、赤黒い血。


──やり直せるんじゃないかと思った。


こんな場所で、あんな姿で。

この穢れた手を、求めているように見えた。


……もう、壊さない。


そうして、迷うままに踏んだ雪。

あの一歩は間違いなく、


──……女の堕ちた、交差点へと続いていた。