余所者-よそもの-【 3 】




償いは、雪の日。



夜の喧噪が一つ、また一つと消えて。
この街のリセットを告げる朝日が昇るまでのひと時。


それは俺の前に、突然現れた。


いつからか、俺の中に棲みついていた赤黒い罪悪感。
愛なのか、罰なのか。もう自分でもわからない。

見捨てることも、忘れることも、俺には許されない。


なのに、交差点のド真ん中。
真っ白な雪の上。

傷だらけになって堕ちていた、女。


――もしかしたら、やり直せるんじゃないかと思った。


男に酷く殴られ、泣きもせず、憎みもせず。
ただ、その女は俺に問う。


『あなたは私を助けられますか』


……ああ。
俺は、今度こそ、助けよう。

お前をもう傷つけない。
お前を誰にも傷つけさせない。

もう、壊さない。壊させやしない。


そうして迷うままに踏んだ雪。
その一歩は間違いなく、堕ちた過去の交差点を捉えていた。