キミに好きって、いわせたい!

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​一方その頃。

朝比奈咲希に「じゃあな」と告げて、いつも通りの笑顔で

玄関をくぐった蒼井翠は――
​パタン、と扉を閉めた瞬間。


​『…………っ!!?』


​カベに背中を預け、そのままズルズルと床に座り込んだ。

いつもの笑顔な面影はどこへやら、

頭を抱えて激しく動揺している。


​『朝比奈が……? 俺のことを……? いつ……?』


​翠の脳内は、キャパシティを完全にオーバーしていた。


[実はわたしも蒼井のこと好きなときあったんだよね]


という朝比奈の言葉が、爆音でリフレインしている。


​『昔のこと……? えっ、待って、なんで昔?
 なんで過去形?』


​翠は、胸元をぎゅっと掴んだ。
小学校3年生で振られてから今日まで、諦めようとしても諦めきれず、ずっと彼女だけを見つめてきた。


​『……俺は片時もなくずっと橘のことが好きすぎるのに???????』


泣きそう…。


――――――


​お互いに「相手はもう自分を好きじゃない」と

大勘違いした。