次の日、お土産を抱えて
弟が飛び込んできた。


「ねえちゃ~ん、ただいま~」
弟の顔を見て心が和む。

「おかえり~惜しかったね。」

「うん。でも悔いないよ。」

弟は、お土産をふたつ差し出した。


「これが、ねえちゃんで
これが、彼氏の分~」


「え?芳樹にも?何買ってきたの?」

弟は得意な顔で

「携帯のストラップ~
姉ちゃんはピンクのフワフワで
彼氏があのマフラーとおんなじ色~」


「あのマフラー?」

「姉ちゃんクリスマスにあげたんでしょ?
あの色に似てる色があったんだ。
彼氏びっくりしてた?」

恐る恐るな言葉になったから


「どうして?」

と聞いた。