「誰にも渡さないから……覚悟して。」
眼鏡を外して彼はそう囁いた。
それまでの私は、
彼の眼鏡越しの視線が、私だけに向けられていたなんて 知らなかった――。
いつからだろう。
眼鏡の男性に心を掴まれるようになったのは。
多分小学校6年の時の担任だった前野先生が眼鏡をかけていたからだと思う。
思えば、前野先生が私の初恋だった。
無口でクラスに中々溶け込めない私を気に掛けてくれて、いつもさりげなく励ましてくれた。
それから好きになるのは、いつも眼鏡の男性ばかり。
そして今、目の前にいるこの人も……
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