【青春BL】舞台ではどうか、好き好きオーラをださないでください。

 数日後。なんの芝居をするか、いつものように部室の中心に机を寄せ合い、ポテチなどを食べながらゆるゆるな話し合いをしていた。いつもこんな感じだ。だけど今は快くんもいるから以前よりは全体に引き締まり感が増している。うちの演劇部が実際に舞台をやるのは九月の文化祭と近隣の高校演劇部が集まり開催される冬の大会のみで、後は基本の練習をしたり妄想で盛り上がったりする感じだった。

「最近ファンタジー時代劇ドラマにハマっててさぁ。殺陣やってみたいかも」

 と、やんちゃ担当小田川くんが呟いた。

「殺陣やるなら、ワイヤーアクションやったり、ド派手な演出でやってみたいな!」
「うーん。場所と予算的にそれは難しいかも」
「そうだよね……」

 僕が妄想を伝えると、山下くんが答える。

「僕たち全員運動神経あんまり良くないけど、殺陣出来るのかなぁ」
「やってみるか?」

 おだやか担当仲本くんが疑問を口にすると、小田川くんと共に立ち上がる。そして大道具を作る時に使っていた木の棒を手に取ると殺陣の練習を始めた。

「なんだこれ、思ったよりも難しいな」

 ふたりの動きはぎこちない。

 しばらく頬杖つきながらふたりを眺めていた快くんは立ち上がると部室から出ていった。

 退屈だったのかな?
 快くんにとって何か嫌なこととか、無意識に僕たちはしていたりしないよね?

 お客さんが自分たちの部屋にいるような感覚がして、いつもよりも快くんの様子が気になる。