【青春BL】舞台ではどうか、好き好きオーラをださないでください。

 テゴと手下たちVSカイの戦い。治療されたばかりのセイは舞台の隅の方に置かれた。

カイは強く、テゴの手下たちは一瞬で倒されていく。テゴは隠し持っていた短刀を握るが、カイが手首をトンと叩くと短刀が落下した。そしてテゴが殺られそうになった時、カイの手下であったはずのヤマジーがカイの攻撃を槍で弾き、テゴはギリギリ助けられた。

 今度はカイとヤマジーが言い争うことに。

……ひとつひとつの仕草も。カイ、全部かっこいいな。

 ハッ! 危ない。なぜか今、目がハートになるところだった。告白されてから変に意識してしまう。今は芝居に集中しないと。後で僕の気持ちを整理するんだ!

 セイと、カイにとっても幼なじみな存在のテゴ。テゴはカイとも昔は仲が良かった。そんなテゴが裏切った理由を語る。まとめると村を仕切る人たちに気にいられていたカイに嫉妬したテゴがカイの悪評を広め、セイの知らないところでカイはテゴの作戦により追い込まれていたらしい。そうして村を出て、その時に敵の組織に拾われたと。

真実を暴露したあと「さっさと僕を始末しろ」とテゴは叫んだ。

「もういい……二度と姿を現すな!」

 セイは怒りをテゴにぶつけた。テゴが去ると何かを察したカイは「お前もついていけ」とヤマジーに命令した。

 一番裏切らないなと信じていたテゴに裏切られたセイは喪失感に襲われる。

「これからは俺が近くにいるから。共に悪に立ち向かおう」と、悲しそうなセイの背中に触れ、優しく寄り添うカイ。

真のバディに、お互いの背中を預け合う男たちの熱き友情が今、始まる!!的なラスト!

……だったはずなのに、セリフはそのままだったけれどもカイの動きが予想を超えてきた。なんと、強く抱きしめられていた!! 心臓が飛び出そうなくらいに強くドンドンと祭りの太鼓みたいになっていて、汗が溢れてくる。でも同時に愛されている実感も湧いてきて、心地良さもひそかに混ざっていた。

 一方的に抱きしめられるだけなのは不自然かなと、こっちも背中に手を回した。

「みなさん、体力が消耗しているので魔法で帰りましょうか」と、カモトは左手を上にあげるとキラキラキラと音がなり、辺りは輝いた。

 舞台は暗くなり、遊園地撮影の日の帰り際に「使うか分からないですけれど撮っておきましょうか」となった、回転空中ブランコに乗っている映像が流れた。セイとカイは横に並び、微笑みあっていた。

 そしてラストにスクリーンの中心に大きく『完』の文字が。

 そうして観客席から見たらこれは、バディ超えて恋人ではないのか!!と思わせるラストを迎えて幕は閉じた。