【青春BL】舞台ではどうか、好き好きオーラをださないでください。

 ふたりは練習した通りに芝居を続ける。

 観客からは感嘆の息が漏れ、やがて「すごい」「上手い」などと声も聞こえてきた。「かっこいい!」という声も。舞台は役者の気持ちが直接観客に伝わるから、今の本気な気持ちも伝わったのだろう。反応は良いけれど、気を抜いたのも即バレるから油断はできない。

 物語はどんどん進んでいく。

 戦いながら幼なじみのふたりは本音をぶつけ合い、明らかになっていく過去。ふたりが仲悪くなったのもカイが敵となったのも、元はと言えば誤解が原因で……お互いに殺り合うことを望んではいないと分かると戦うのをとめた。

 その時だった。

 一本の矢がセイの背中を貫いた!

なんと、矢を放ったのは、ずっと味方であったはずの甘えん坊テゴだった。実は黒幕だったテゴの背後から黒づくめのモブが五人登場する。カイはセイの背中にある矢を抜くと不思議なヒーリングパワーで傷口を塞いだ。

……ここ、動きが違う! カイの手が背中に添えられるだけだったはずだったのに、今、なぜかカイに膝枕されてる!!!!

 膝の温もり、密着感、快くんの吐息……はぁ、ドキドキしすぎてヤバい。このまま気を失いそう。

なんて思っていると「なんで仲直りしちゃうんだよ~、みんないなくなっちゃえ!」と、テゴのセリフを合図に再び戦いが始まった。