【青春BL】舞台ではどうか、好き好きオーラをださないでください。

 聞きたい。でも快くんにとっては知られたくないほどのこと。というか、快くんはあんまり自分のことを周りに話すタイプではないのに、内緒にしてほしいことを美桜さんに話してしまうの? 美桜さんは陽キャだから? いや、ふたりはそこまで親密な中なのか?

「まぁ、内緒って言われてるから、やっぱり言わないでおこうかな」

 頭の中でグルグルと色々考えていると、そう言いながら美桜さんは教室の方に向かおうとする。

「ま、まって……聞かなかったことにするから、教えて?」
「あのね、萌木くんには特に内緒ねって言われてたんだけどね……」

 さらに小声になった声がよく聞こえるように顔を美桜さんに近づける。美桜さんは続けて話した。

「さっきね、廊下を歩いていたら快くんの頭からつま先までが壁にくっついていて、快くんが壁の一部になっていたから何してるの?って話しかけたらね、殺陣が上手くなるために深層筋を鍛えてるって教えてくれたの」
「筋トレだったのか……」
「そうそう。だから私も筋トレは好きだから、一緒に鍛えようかなって思って、横にいたわけ」
「それを僕に特に内緒にしてほしいと?」
「そうそう。努力を知られたくない感じなのかなぁ。あとね、これ、気持ちがジーンとしたんだけどね、萌木くんが考えたキャラクターの役をきちんと完璧に演じたいからって言ってたの。あとねあとね、話を聞き出したらね、最初部活で殺陣をすると聞いた時にね、さっぱり分からなかったから部活一瞬抜け出して、動画で基本姿勢調べたりしてたって」

 快くん――。

 僕も胸の辺りがジーンとしてきた。