二人だけの秘密

「ありがとうございます。ついでにぶっちゃけちゃいますけど、実は私、ずっと九条さんの声が好きだなと思ってました」

バレたついでに、全部バラした。もう隠したまま、九条さんの隣に居るのが嫌だった。

「…え?俺の声が……?ありがとう……」

九条さんは照れていた。声を褒められたことはこれまで一度もなかったのであろう。

「あの時、変な態度を取ったのは、九条さんの声にうっとりしていたことがバレたくなくて。変な態度を取ってしまい、申し訳ございませんでした」

今更、謝ってももう遅いかもしれない。それでもバレてしまった今となっては、九条さんに本当のことを伝えて、謝りたかった。

「…良かった。山田さんに嫌われたかもしれないと思ってたから、そうじゃないと知れて安心したよ」

九条さんは破顔した。そんな九条さんの笑顔に、私の心は奪われた。

「山田さんが俺の声を好きだと知れて、俺は嬉しいよ」

無事に誤解も解けて、私は安心した。
九条さんに私が九条さんの声を好きだということがバレてしまったのは恥ずかしいが、バレたことで蟠りが解消されたので良しとした。