ライオンのサーカス

 
 



 モネの隣でくるくるとリンゴの皮を器用に剥きながら、ユウタは話をした。


「小さい時、僕が風邪を引くと、姉さん達が甘やかすんです」


 静かな声で語りかけながら、ユウタはリンゴの皮を剥く。


「やれリンゴだ、それアイスだ、って。大した風邪引かないんで、僕は風邪を引くのが楽しみでした。あ、アイスは買って置きましたよ。後で食べてください。」

「お姉さんと仲いいの……?」

「とっても。姉達の事は尊敬してるし信頼してます。モネは、風邪を引いた時はカナトさんとシロウさんを呼ぶんですか?」

「多分」

「やっぱり。僕医療魔術得意です。これからは僕の事を呼んでくださいね。」


 言いながら、ユウタはリンゴを置いて、またモネの頭をポンポン、と撫でた。