「キッチン借ります」
ユウタは小さくなったモネを寝かしつけると、キッチンへ行って、慣れた動作でおかゆをつくり始めた。
「雨なのに、傘をささずに帰ってくるからですよ。」
ユウタは背中を向けたままモネに話しかける。
「水晶で原因見ました。本を借りに行った時、傘を忘れたって。注意しないと駄目ですよ。」
ユウタはトレーに湯気の立ついい匂いのするおかゆを載せてモネの所に持ってくると、ベッドの隣の椅子に腰掛けた。
「これからは、で良いです。」
ユウタはモネの頭の湿布を替えると、モネの頭をぽん、と撫でた。
「具合が悪い時はやさしくして欲しいものですよね。そうしてあげますから、ちゃんと休んでください。」
「すぐ治るよ……」
「油断しちゃ駄目です。モネさんは体が強い訳ではないんだから、ゆっくり休まないと。」
それから、
「僕、看病するの上手ですよ。安心してください。」
と言ってユウタはにっこり笑った。
「ありがとう」
「何か食べたいものはありますか?。何でも作りますよ。」
「じゃあ、りんご……」
「剥いて冷やしておきますね。ちょっと待っててください。やっておくんで。」
モネは、ナイフとリンゴを取りに行ったユウタの後ろ姿を見ながら、温かいおかゆを食べた。



