ライオンのサーカス




 2階のシロウの部屋まで来ると、シロウは鞄をそっとテーブルに置いた。

 シロウの部屋は3間もあり、この部屋は子居間と続いて寝室になっているのである。


「プレゼントをしてくれるって事は、僕も少しは期待していいって事だよね?」


 シロウは子居間の大きなソファに手をついて、モネを見下ろした。


「そうじゃなきゃ嫌だ。もちろん、カナトにあげた分の埋め合わせだって分かってるけど。もう。キミがどっちつかずで、僕は辛いよ。」


 シロウは澄んだ瞳でモネを見つめた。


「もし、鞄より良い物、何かモネが喜ぶ物を買ってあげたら、ちゃんと僕のものになってくれる?。……」


 その時、メイドがクッキーのお皿をワゴンに載せて入って来たので、シロウが続けて言おうとした事は分からずじまいだった。