ライオンのサーカス





 モネが、鞄の代金を支払っていると、後ろから肩を叩かれた。
 振り向くと、そこには、シロウ本人がきょとんとした顔で立っていた。

 
「モネ、男ものの鞄なんかどうするの?」


 シロウが聞いてから、いきなり顔をしかめた。


「ずるい。またカナトに買ったんでしょ。最低。人間疑う。」

「違うよ」

「カナトにじゃないなら誰に?。モネ、これは大事な質問だよ。他にも誰か居るんだ。許せない。」


 モネをひ引っ叩かんばかりのシロウに、モネは笑いながら言った。


「この鞄はシロウに。カナトの靴の代わり。」

「僕に……?」


 シロウは一瞬戸惑った顔をしたが、すぐに満面の笑みを浮かべて口を開いた。

 
「ありがとう!。一生大切にする。」