ライオンのサーカス

 




 モネが一人で家に着くと、玄関前のベンチに、サヤが足を組んで座って待っていた。

 サヤはドレスに紫色のローブを着ていて、モネに気づくと立ち上がった。

  
「待ってましたわ。モネ。久しぶり」

「久しぶりだね、サヤ。今日はどうしたの?」

「時間が余ったから、モネと出かけようと思って。今日は特別。廃屋探検に出かけません?」

「廃屋?」


 サヤに拠れば、この城下町の裏手に、幽霊が出ると噂の廃屋があるという。
 サヤ曰く、幽霊は多分出ないが、魔物が住み着いているという噂があり、いずれにせよとっても面白い場所らしいのだ。


「危なくないかな」


 モネが首を傾げると、サヤは、


「大丈夫ですわ。(わたくし)達には杖がありますし。」

「怖くない?」

「私怖いものなどこの世にひとつもありませんの。廃屋全部歩き通したら、カナトやシロウにも尊敬される事間違いなし!ですわよ。」

「……」

「モネ、カナトにいつも外出制限されて、悔しくありません?」


 サヤが聞いた。


「シロウにも、ギルドの魔獣狩り厳禁されて、さぞつまらないでしょう。」

「それは……」

「いつもいつも、2人の言いなり。なってませんわ。ここらで名誉挽回しないと、一生、あの2人の言いなりですことよ。それで良くって?モネ。」

「……」


 モネは、家に鞄を置くと、サヤと一緒に廃屋探検に行くことにした。