ライオンのサーカス

 



 キンコーンとチャイムが鳴って帰りのホームルームが終わる。

 モネが時間割を書き写していると、カナトとシロウがモネの席にやって来た。


「今日は職員室に呼び出しだってね、モネ。一緒に行くよ。何か覚えある?」


 シロウが言うと、カナトが言った。


「どうせお小言だろ。モネ、僕の見てないところで何かしたろ。言えよ、怒らないから。」

「特に覚えはないんだけど……」

「体質の暴走の方は、この頃は安定してたはずだよねね?。だったらなんなんだろう。」

「魔力オーバーで、知らないところで問題が起きてるとか。だったら困る。ちゃんと対処しねえと。」


 話しながら螺旋階段を降りて、壁にベンチのある職員室へ向かう。


 ノックをして職員室の扉を開けると、遠山先生はすぐ見つかった。

 
「先生、モネが何かしたんですか?。よく言って聞かせとくんで。どうにかしますよ。」


 カナトが言うと、遠山先生は首を振った。


「下田さんのミスじゃありませんよ。体質の魔力オーバーの方も、この頃は安定している様です。」

「じゃあ……」

「話というのは」


 先生は言葉を切った。


「実は、王国のお姫様の事なんですよ。」

「お姫様?」


 この王国のお城には、国を治める王族一家が住んでいる。
 その王族のお姫様は、実は魔法使いだが、最近、同じ年頃の遊び友達が居なくて大変寂しがっているという。

 そしてこの間、お姫様が城下町へ遊びに出かけた時、魔法を使うモネを偶然見かけたそうだ。

「お姫様はこの位魔力が強い子なら、と、平たく言えばお眼鏡にかなったんだそうです」

「……」

「王室から正式に連絡が来てます。下田さん、あなたをお姫様の友達役に任命します。」


 モネはきょとんとした顔で先生を見返した。