また500年後に、白いヒガンバナ咲く丘で

<?年、フーヴル村>

リディアナ
(まさか私…本当に過去へ来たの?!しかもここはリバス…旧フーヴル村…?)

彼女はボーっとしていた頭が一気に醒め、血の気が引いていくのを感じました。

リディアナ
「(歴史の授業で習った通りなら、フーヴル村は1度…)…あの…!今は何年ですか?」

ヴィンラック
『1640年だよ。』

リディアナ
(ウソ…魔法革命が起きる100年も前…?)

リディアナは母親・エレのタイムスリップ魔法で、本当に500年前に来てしまったのです。

リディアナ
「そうだ…お母さんは?倒れていたのは私だけ?」

ヴィンラック
『きみ1人だったよ。』

リディアナ
「そう…ですか…。」

ヴィンラック
『お母さんと一緒にいたのかい?』

リディアナ
「………。」

ヴィンラック
『落ち着いてからで構わない。よかったら事情を聞かせてほしい。』

リディアナは迷いました。

助けられたとはいえ、彼女はヴィンラックにとって得体の知れないよそ者だからです。

その上、1640年は魔法革命より以前の時代。

魔法はまだ普及しておらず、使えるのは社会の上層部の知識人や、上位の軍人に限られていました。

一般市民に馴染みがない魔法を彼女が使えると知られたら、危険人物とみなされるかもしれません。