ハナコトバマジック!

「うぇっ!? なに、これっ」
 
 気づいたら、わたしはボーゼンと立ち尽くしていた。
 
 白羽かすみ、中学一年生。勉強も運動も苦手な、ごくごくふつうの中学生……なんだけど。
 今、目の前で起こっていることは、どう考えてもふつうじゃない。
  
 まず、わたしの前に、でーんと立ちはだかっているだれかが一人。
 ……いや、人じゃなくて、怪人?
 桜みたいな形の顔に、葉っぱみたいな手をしてて……なんだかちょっとブキミかも。
  
 そして、わたしのとなりには、パタパタ飛んでいるなにかが二人。
 あっ、鳥さんでも、ちょうちょさんでもなくてね。
 二人の小さな妖精さん。手のひらサイズで、すっごくかわいいの。
  
 そんな感じで、なんともファンタジーな場面みたいになっているのですが……。
 実はこれ、「ちがう世界に迷いこんだ」ってわけじゃないの。
 見なれた住宅街の、小さい公園での出来事。下校してたら、偶然出くわしちゃった。
  
 そう……つまり、現実。
  
 いやいやっ、どう考えたっておかしいよね!
 ただの公園に怪人とかいないよねっ、ふつう!!
  
 ――ただ、驚いたのはそれだけじゃないの。
  
 公園に突如現れた、フリフリドレスの女の子。
 真っ白なワンピースはヒラヒラだし、長い髪もふわふわキラキラ。お花みたいなステッキを持ってる。

 この流れだと、ファンタジーのおひめさまとかだろうなーって思うよね。
 このフシギな人間は、わたしです。
  
 ……どういうこと!?
  
 自分でも、なにがなんだかわからない。
 わたし、絶対さっきまでは制服を着てたんだよね。
 髪もお下げだったし、こんなに長くなかったはず。
 確か……白い光につつまれて、気づいたらこうなってた。それも一瞬、ピカーって!
 こっ、これは一体、ナニゴト……?
 
「あっ!?」
 むむ〜っと考えこんでいたら、ふと、ある結論が頭に浮かんだ。

 突然出てきた怪人に、妖精さん。
 変身して、姿が変わる中学生。手には、魔法のステッキを持ってる。
 魔法を使う、変身少女。

 ——うん、そうだ。
 何度考えても、それしかないっ!!

 どうやらわたし……わたしっ、魔法少女になってしまったみたいです――!?