恋する鏡



第一志望の大学に受かって


山積みの課題をやって



クルーズ船貸し切りできるほど稼げた


哲の嫁として。



「貸し切りじゃなくても


よかったのに」



「生まれ育った環境がよければよい


ほど待遇はいいに越したことないだろうって



思って」



「後鏡から出てきた奇妙な生命体と



いくら大事な人扱いされるか



悩んだし」



「そこはちゃんと



悩むよね…あの鏡ほったらかしにしてるし


…今も」



「鏡恋のまじないだと思って



幸運を運んでくれた代物として飾っておか



ないか」




「私もそうしたい…!」



倉庫のいちばん手前に飾っておくつもり。




「不思議な縁だな。本当。



ラベンダーの花瓶で割らなきゃ



俺出て来れなかったんだろ?」