ノアは森の中をどんどん進んでいく。
深くなる草むらをかき分け、ノアについていく。
少し歩くとザァァと、どこかで聞いたことがあるような音が聞こえてきた。
「……着いたよ」
ノアが立ち止まったところまでついていき、ようやくその音の正体を知る。
「海……?」
そこには一面、コバルトブルーの海が広がっていた。
俺が魅入っていた、次の瞬間——。
「キィィィン」
先ほど聞こえてきた奇妙な重低音と、ドォォン!という衝撃音と共に突如としてその正体を現す。
「わっ!」
どのくらいの大きさか、計り知れない生物が目の前に現れた。
「大丈夫?蒼」
咄嗟にノアに支えられ、俺はありがとうと返しながら態勢を整える。
「……あれはなんなんだ……?」
「クジラっていうんだよ。……知らない?」
クジラ……。
あの世界最大の哺乳類と言われるクジラか……?


