終わる世界は君色に染まる



……驚いた。

昨日まで、どこか警戒されている感じがあったのに……。


そう思いつつ、重さと態勢で少しずつ頭が落ちているノアを受け止め、自分の膝にそっと頭を置いた。

初めて見るノアの寝顔は少女そのものだった。


……こんな顔もするんだな。


無防備で警戒心のない姿を見たのは初めてだった。

多分、雨に打たれて疲れたんだろう。

自然に眠ってしまうほど、疲れていたとは……。


そこまで考え、不意にノアとの会話を思い出す。


……200年以上、一人で……か。


それはどれほどまでに辛いのか、俺には到底想像できなかった。

誰かに頼ることもできず、ずっと一人で……。

想像を絶するような苦しみを味わってきたと思うと胸が苦しくなった。


……せめて、俺といる間だけでも楽な気持ちでいてくれたら……。


俺にはそう祈ることしかできなかった。