色褪せて、着色して。Ⅷ~スノードロップ編~

 最悪の誕生日になってしまったなと。
 自分で、自分を笑ってやる。
 なんでだろうな。
 辛くても、朝は必ずやってくる。

 オーロラ姫のせいで、太陽様との誕生日パーティーは台無しになり。
 連れ去られ、牢屋に入れられ。
 よくわからない尋問を受ける。

 うわあ~思い返しただけでも最悪。

 それでも。
 嬉しかったことをあげるとしたら。
 バニラとトペニが物凄く心配してくれたことだ。
 2人ともやつれるくらい心配してくれるなんて思わなかった。

 最悪の誕生日を迎えた私の日常は。
 何も変わることなく、一週間が過ぎようとしていた。
「ただいま戻りました」
 ピアノを弾いていると、玄関からバニラとスズメの声がした。
 あれ? と思ったのは。
 まだお昼の時間だからだ。
 バニラが玄関から入って来ることは滅多にない。
 彼女は普段、台所の勝手口から出入りしている。
「どうしたの2人とも? オーロラ姫からお休みでももらったの?」

 玄関を覗くと。
 バニラとスズメはお互いの顔を見合わせた。
「それが…どう言えばいいのか」
「うん?」
 言葉を濁すバニラにこれ以上、質問していいのか困っていると。

「ただいま、戻りました!!」

 大声で入ってきたのは太陽様だった。