そんな私の期待は、
あっさりと裏切られた──
佐々木は即座に首を横へ振った。
「なりません」
「え?」
聞き間違いかと思った。
「なりません、お嬢様」
けれど、佐々木は申し訳なさそうな顔をしながらも、はっきりと言い切った。
「私は旦那様より、お嬢様を学校から屋敷まで寄り道をさせず、安全に送り届けるよう仰せつかっております」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥が冷たくなる。
まただ。
また私は自分で決められない。
また私の意思よりも、『西園寺家の令嬢』という肩書きの方が優先される。
「でも、ただお友達と食事をするだけよ?」
「それでもなりません」
「どうして?」
いつもならそんなことしないのに、気付けば私はそう聞き返していた。
佐々木は困ったように眉を下げる。
そして少しだけ声を潜めた。
「ファミリーレストランなど、不特定多数の方々が出入りする場所でございますので」
「それに……」
佐々木は少し言い淀む。
「そのような下賤な平民で溢れた場所へお嬢様が行かれたと知れば、紫苑様がどれほどご心配なさるか……」
私は思わず黙り込んだ。
あっさりと裏切られた──
佐々木は即座に首を横へ振った。
「なりません」
「え?」
聞き間違いかと思った。
「なりません、お嬢様」
けれど、佐々木は申し訳なさそうな顔をしながらも、はっきりと言い切った。
「私は旦那様より、お嬢様を学校から屋敷まで寄り道をさせず、安全に送り届けるよう仰せつかっております」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥が冷たくなる。
まただ。
また私は自分で決められない。
また私の意思よりも、『西園寺家の令嬢』という肩書きの方が優先される。
「でも、ただお友達と食事をするだけよ?」
「それでもなりません」
「どうして?」
いつもならそんなことしないのに、気付けば私はそう聞き返していた。
佐々木は困ったように眉を下げる。
そして少しだけ声を潜めた。
「ファミリーレストランなど、不特定多数の方々が出入りする場所でございますので」
「それに……」
佐々木は少し言い淀む。
「そのような下賤な平民で溢れた場所へお嬢様が行かれたと知れば、紫苑様がどれほどご心配なさるか……」
私は思わず黙り込んだ。

