財閥令嬢の私が、三つ子の不良御曹司に世界を教えられるなんて

その時。

大階段の上から足音が聞こえてきた。

三人。

よく似た整った顔。

だが雰囲気はまるで違う。

先頭を歩くのは黒髪の少年。

背筋が真っ直ぐ伸びている。

端正な顔立ちに落ち着いた佇まい。



その後ろには金髪の少年。

気怠そうな笑みを浮かべ、ポケットに手を突っ込んだまま歩いている。

最後は赤髪の少年。

眠そうな目。

無表情。

何を考えているのか全く分からない。


三人は正面玄関に立つ私を見つけて目を向けた。

そして。

それぞれ全く違う反応をした。

黒髪の青年は私を一瞥しただけだった。

「……ふーん」

それだけ。

特に興味もなさそうだった。

政略結婚候補。

それ以上でも以下でもない。

そんな目だった。

一方。