財閥令嬢の私が、三つ子の不良御曹司に世界を教えられるなんて

私が姿を見せると、玲央兄様が真っ先に口を開いた。

「おっ」

嫌な予感しかしない。

「お前みたいなブスを道明寺に送り出すなんて恥ずかしいぜ」

やっぱりだった。

私は即座に睨む。

「朝から失礼ですね」

「事実だろ」

「事実ではありません」

「事実だ」

「そんなに言われると悲しくなります」

「ブス」

「玲央兄様」

「バカ」

「子供ですか」

玲央兄様は楽しそうに笑っていた。

本当に楽しそうだった。

この人は私をからかうことでしか幸せを感じられないのだろうか。

私は本気で疑っている。


すると玲央兄様が腕を組む。

「まぁ」

嫌な予感しかしない。

「どうせ道明寺の奴らも見る目ないだろうしな」

「どういう意味ですか」

「誰もお前なんか選ばねぇだろ」

私は眉をひそめる。

それはそれで少し腹が立つ。