あたしは急いで、由依のいた場所に駆け寄った。
そして、身を乗り出す。
山盛りに積まれた生ゴミの袋に大の字に寝転ぶ由依がいた。
歯を見せて笑った由依が大きな声で叫んだ。
「くっせーーーー!!!今日はゴミに助けられてばっかだな!!」
「なんで急に飛び降りんのよ!!!!!!」
「急じゃねーよ。飛び降りるって言ったろ?」
言ったけど。
本当に飛び降りるなんて、思わないじゃない!
「お前も飛べよ!助走つけねーと地面に頭打ち付けて死ぬぞ。ちゃんとゴミにダイブしろよ」
あたしは地面に目を向けた。
屋上と地面までの高さに、足がすくむ。
ゴミがクッションになったとしても、由依みたいに簡単に飛び降りれるわけがない。弧を描いて飛ばないと由依の寝転がるゴミの山にはたどり着かず、そのまま地面に体を打ち付けてしまう。
フルフルと足が震えて、手のひらに汗が噴き出した。
「いいこと考えた!その傘開いて飛べよ!そしたら、パラシュートみたいにフワフワ飛んで着地出来るだろ!」
普通に考えたら、そんなバカなことするはずがなかった。それでも、迫って来ているツルに追いつめられたあたしは由依の言うとおりに真っ赤な傘を開いて、肩に乗せる。
下を見下ろせば、高くて体がふらつくんだ。
