あたしはパーカーから手を離して、由依の次の言葉を待った。
振り返った由依があたしの両肩に手を置いた。
由依越しに、カラフルな集団が増大していく。そして、由依は真剣な表情であたしを見据え、静かに口を開いた。
「飛び降りるんだ」
やっぱ、バカだ。
「ふざけてんじゃないわよ!!!あたしの顔に、傷がついたらどーしてくれんのよ!!!!!」
あたしは再び胸ぐらを掴んでグラングランと揺さぶった。
「やーーーーーめーーーーーてーーーーー!!!」
揺さぶられながら、由依が叫んだ。
やめるかぁ!!!!
コイツの言葉を待った自分がバカだった。
本当に最悪だ。
由依と逃げなくてはいけなくなったばかりに、あたしはツルに捕まるんだ。女達はあたしの美貌に嫉妬して、男達はあたしの美貌に欲情するに違いない。あたしの身に危険が迫っている事は、確かなんだ。
「由依くん、捕まえたっ!」
ツルの手が、由依の肩にかけられた。
その光景を見て、あたしの体は固まった。
……終わった。
