「今まで雑誌ブロッサムの企画である読者投票ランキングを、お前も知っているな?今回、新しいランキングが出来る。【ドリームNo.1は誰だ】この企画とともに、大きなプロジェクトが動き出す」
「へーえ。それじゃぁ、今まで以上に俺の顧客を作るために、夜遊び徹底しなくちゃいけねーわ」
「次の結果で、人気ドリームのメディア露出が増えていく。デビューにも、ぐんと近づくわけだ。デビューに関しての必須条件は、スキャンダルとは程遠いアイドルだ」
掴む力を強くした青林さんに、斗愛くんが眉間にシワを寄せた。
「いいか?お前はその必須条件をクリアしていない。今【恋人にしたいドリーム】ランキングを2冠とっていたとしても、今回の結果発表で【ドリームNo.1】を6位以下に転落した場合、お前を退所させる意見が出てる」
青林さんの声が会議室に響き渡った。
俺は目を大きく見開いて、二人を見つめた。
ドリームの中でも絶大な人気のある斗愛くんを、退所させる?
確かに問題ばかり起こしているけれど、それはあんまりだ。あいくのマネージャーになる前、彼らの担当だった俺は胸がキリキリと痛んだ。
「失礼します」
「……へぶげっ!!!!!」
「あ、青木さん、ごめんなさい」
会議室の扉が突然開いて、俺は扉と壁の間に挟まれた。ヒョッコリ顔を覗かせた里央くんが、苦笑いしてそう言った。
「いえ……、全然……、大丈夫です」
壁に打ち付けた額をさすって、俺はモゴモゴと言った。
何なんだろう。
どうして俺は立っているだけで、こんなにアクシデントが多いんだろう。
「おう、里央と青木。やっときたか」
ちょっと、待ったぁーーーー!!!
ずっといましたよ、俺!
喧嘩の仲裁に入れば回し蹴りをくらい、青林さんを助けようとすればパンチをくらったのに!
どんだけ、俺は存在感が無いんすか!
