「あんたたち、また何かやらかしたわけ?」
呆れたようにぼやけば、由依が勢い良く振り返った。
「何もしてねーよ!オレらはドリームの奴らにしか仕返ししねーし」
「ボクはドリームか、他の事務所の新人アイドルか、おまえにしか嫌がらせはしないよ」
「あいくちゃん、あれはYUIJURIのツルの集団だよ」
その声に振り返れば、シオンが真面目くさった顔をした。だから、TOARIOの時と色が違ったのか。
「由依くんのカラーのパープルと、樹理くんのカラーのピンクの子も多かったし。2人のドリームグッズの缶バッジとか、ストラップもつけてた!」
「なによそれ。あんたたちのツルなら、あたしまで逃げる必要なかったじゃない!!」
「逃げなきゃダメだよ!由依くんに声かけられた時点で、あたしたちもツルの標的になっちゃったと思うから。あぁ、どうしよう。これから、ツル集団にでくわしたら……」
「どんまい!!」
ブルブル震えるシオンに、由依が笑顔を向けた。あたしは立ち上がって、由依の胸ぐらを掴み上げた。
「誰のせいでこうなってると思ってんのよ!!バカなの!?」
「由依に触るなぁ!!!」
あたしの腕に絡み付いた子猫がうざったらしい。
子犬は観念したように、プラプラと揺れている。
「……最悪っ!!」
あたしは由依から手を離して、樹理を振り払った。重力に従って落ちた由依は地面に落ちて、屈託の無い笑顔であたしを見上げた。樹理は壁に激突して地面で反転すると、威嚇するようにあたしを睨みつけた。
