そういえば、KANATAにプロポーズしたことが、青木にさっそくバレた。どういう経緯でバレたのかはわからないけど、KANATA禁止という意味のわからない禁止事項まで付け加えられた。
『いいですか?1年間は天使系アイドルとして活動するんです!それなのに、何を勝手に結婚しようとしてるんですか!』
『青木、バカなの?あたしは何の為にアイドルをやると思ってるのよ?』
『……KANATAと結婚するため?』
『そうよ。KANATAと結婚出来れば、アイドルなんてしなくていいんだから。デビュー前にあわよくば、結婚しようと思っただけじゃない』
『ああ、なるほど。って、なるかァァァァ!!!』
『うるさい』
今朝の記憶を遡っていたら、目の前でシオンが泣き始めた。さっきまでヨダレを垂れ流していたというのに、次は涙と鼻水でぐちゃぐちゃだ。
百面装なの?
「うっふへぶひぶひ、え~~~~~んっひっくひっく」
泣き方の癖で、途中で鼻を鳴らすのは一体何なんだ。
さっきまでウキウキしていたのに、なんで急に泣き始めたのはよくわからないし、あんまり興味がないので、机に肘をついて明後日の方向を向いていた。
それなのに、
「RIOくん熱愛発覚だって……ひぃぃぃぃぃっうっう」
シオンの言葉に、思わず聞き返していた。
「里央?」
「ファンがSNSで拡散しててね。里央くんのプラベの写真が流出してるの!それが、ネットニュースにもなってて。……あ、あった!これこれ!」
スマホの画面を見せられ、あたしはのぞきこんだ。
コーヒーショップにいる里央だった。丸テーブルで里央の向かいに座る女性は顔がモザイクで隠されていた。
とても見覚えがある。
