あたしは大きく目を見開いたんだ。
瞬きをすることも忘れた。
喉がひきつって、声さえも出ない。
動くことも、出来なかった。
だって、そこには……。
「君は……」
彼の声が響いた。
宝石のように美しく蜂蜜のように濃厚なミエルグレージュ色の瞳があたしを真っ直ぐと捕らえていた。
ホワイトミエル色の髪が絹のように揺れ、その間から覗く瞳は誰もを虜にしてしまう魔力が込められているみたい。長い睫毛も、ミエルベージュの瞳も、通った鼻も、薄い唇も、きめ細かい肌も、いつも何かを通して見つめていた。
神様に丁寧に作られたようなその造形美に、心臓が強く脈打った。
きっと、神様は彼を大切に大切に作って、この世界に生み落としたんだ。
問いかけられた言葉に、返答なんて出来るはずがなかった。揺れる瞳を彼に向けることが精一杯で、頭の中が真っ白になっていたんだ。
あたしは10年かけて、彼に逢いに来た。
そこには、KANATAが居たんだ。
