あたしは青木が、だいっきらいだ。
青木は人前だって平気であたしを怒鳴り散らす。
あたしのことをモノとして扱っているんだ。
あそこまでコケにして、青木と話すなんて考えられなかった。
無視することに決めたのだ。
一切、話してやらない。
絶対、会話するもんか。
レコード会社に向かっている間、あたしの決意はいとも簡単にひっくりかえった。
「女子のファンを獲得するためには、やはりメーク技術が必要ですよね~」
「……」
「雑誌の連載で、あいくの枠を獲得したいなぁ」
「……」
「何か得意分野がいかせたらいいんすけどね」
「……」
「どう思います?」
「……」
「あ、ファッションコーデとかもいいですね!」
……コイツっ!!
無視攻撃、全っ然きいてないじゃん!!!!!
くっそ!!神経図太すぎ!!
ポンコツを屈服させたいのに!!
地面にひれ伏させて「あいく様とKANATA様をくっつけるキューピッドになります~」って言わせてやりたいのに!!
「おい!くそポンコツ!!」
「くそ……ポンコツ!?」
勢いよく振り返り、青木に人差し指を突きつければ、ポンコツ顔が寄り目になった。
「あんたを見返してやるんだから!!」
散々、言ってくれたじゃない。
暴言しか吐かない?
挨拶も出来ない?
悪魔でしかない?
あたしが、アイドル失格?
「その減らず口閉じて、黙って見てなさいよ!完璧なレコーディングを見せてやるんだから!!」
